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短編ss『純粋に。ただ、純粋に』

今日はss!
フェイ→なの。今日の登校中に妄想構成していた短編です。

追記からどうぞ!!





緩やかな坂道を、登校中の生徒が数人のんびりと歩んでいた。閑談するものや欠伸をするもの、数人のグループで笑いあっているもの、多種多様だ。
私も、その中の一人ではあるのだが。

直ぐ隣には、コートを羽織り寒そうに白い息を吐いているなのはが居る。
なのはは暗くよどんだ空を、もの悲しげに見つめていた。

「今日の天気予報、聞いた?」

首のマフラーを触りながら、アリサが言った。
左手はポケットの中にある。アリサでも、この温度はやはり寒いのだろう。風が吹くたび、小刻みにだが震えていた。

「うん。雪だって」

見た目に反してスポーツマンなすずかは、これくらいの寒さならなんとでもないといったくらいの余裕さで、自らの口から出る白い息を眺めている。

「お昼過ぎから、明日の朝に掛けて。もう三月なのにね」

白が、透明に変わる。アリサは納得のいかないような顔で、冗談じゃないとか、午後から体育なのに、などと愚痴を漏らしている。
すずかは優しく微笑み、それに相槌を打って返している。

「アリサは、体育大好きだもんね」

私は茶化すように言う。
正直な所、雪は余り好きではないので、降ってほしくはないのだ。

「まあ、なのはは悪天候で体育無くなってくれたほうが嬉しいんでしょうけど」
「あはは…。おっしゃる通りです」

なのはは笑って答えていたが、その顔に小さな影が差したことを、私は見逃さなかった。
さっきから何も言っていないはやてと、私となのはは、雪にはいい思い出が無い。

「はやてはどうなのよ?」
私がはやてに目をやった途端、アリサが聞いた。

「雪、降ってほしい?」

虚を衝かれた様子であったが、はやてはなんとか、「ああ」と頷き、「あんま、降ってほしくはないかな」と答えた。

「あれ、はやてちゃん、体育好きだったよね?」
「ん、いや。せやけど、今は長距離走やからな。黙々と走るんは嫌いや」
「ああ…。確かに、分からなくもないけど」

なのはと違って、はやては心を偽るのが上手いのか、いつもと同じ声のトーンで応答していた。

「でも、雪って、綺麗だよね」

しかし、すずかの言葉に、はやては僅かに顔をしかめた。
それは、私にも分かるくらい悲しそうなもので、そして私にしか分からないくらいの一瞬のものであった。

「せやな…」

はやての声は、春先とは思えないくらいの冷たい風によって、かき消された。


 *


結局、放課後になっても雪は降らなかった。

変わりに降ったのは、雪とも雨ともつかない、冷えた水の粒だった。
かじかんだ手をほぐすように、握ったり開いたりを繰り返す。

「よかったというか、ほっとしたというか、拍子抜けというか…」

お昼辺りに、少しちらついた太陽を見ては天気予報に文句を言っていたアリサが言った。
「そうだね」私は答える。

「私は体育できて、よかったと思うけどなあ」
「よくないよお。足痛い…」

疲労した足をさするなのはは、なんというか、可愛い。
雪が降らないと分かり安心したのか、表情も柔らかくなっているせいなのかもしれない。

「でも、なのはちゃんもよお頑張っとったよ。へばっとたけど」
「確かに。運動音痴なわりには頑張ってたわよね」

その言葉に、私は慌てて弁護に入る。

「で、でも、遅れても一生懸命走ってるなのはは、とっても可愛かったよ」
「フェイトちゃん…。ありがと…」

冷たい水も気にならないほど、顔が熱い。
なのはの笑顔をみるといつもこうなる。雪が降らなくてよかった。神様に感謝だ。

「ああ、もう…。バカップル」アリサはげんなりとしたように溜息をついている。
「まあ、堪忍したれや。それにいつものことやし」

はやても、朝と比べると大分表情が明るくなった、気がする。
正直はやてのことはよく分からない。

「じゃーな、なのはちゃん、フェイトちゃん。また明日」
「うん、また明日」

三人に手を振って別れを告げる。
「なのは」

私がなのはの名前を呼ぶと、なのはは私の顔を覗くようにして、「なに?」と聞いてきた。
「明日は、晴れるといいね」
「…うん」

なのはが、雲から顔を出す太陽のように笑う。
「そうだね」

私はなんとなく、明日は晴れるだろうなと思った。
なんとなく、だが。

私も、なのはと同じ景色を見たい。
そう思い、なのはの視線の先にある空へ、眼を向ける。

「ひゃっ」
「へ?」

私が空を見ることを何かが拒むかのような、突然の突風だった。
水滴が頬を掠める。

「な、なのは、大丈夫?」
「う、うん…。でも、ちょっと目に水が入ったみたいで…」

なのはが俯き、目に手を当てる。
顔は笑っているが、大丈夫そうな声では無かった。

「大変じゃないか! ほら、見せて」
「う、うん…」

私はポケットからハンカチを取り出した。
手袋を外し、なのはの頬へ翳す。

「ん…。うん。充血はしてないみたい。あ、でも一応目薬を…」
ほっとして、なのはの澄んだ蒼い瞳を見つめながら、ハンカチをポケットに戻す。

「あ、うん、ありが…」
なのはの最後の一音は、二度目の強風によって遮られる。

「っ…」
私は反射的に、なのはの肩を掴み、引き寄せてしまった。
「あ…」

やがて風が止んだ。すると、途端に羞恥やら何やらが込み上げてくる。
「わ、わわ…! ご、ごめん」
赤くなった顔を自然に冷やせるよう、身体を素早く引く。

「あ、う、ううん」
「ひ、ひどい風だったね…。気をつけないと」

正直、風が強かったか弱かったかなんて覚えていない。
高鳴って鎮まらない鼓動を何とかしようと、口を動かしているだけだ。
しかし意に反し、それは更に速度を増す。

「うん…」

―なのは。
心の中で、そう呟く。

なんなのだろう。この葛藤は。
開けてはならないと分かっている扉を前に、立ち尽くしている気分になる。

…いや。でも、結局は分かっているのかもしれない。

護ってくれた存在を、護り抜きたい。
そう思うのは、至極当然のことではないのだろうか?
今目の前の存在を大事に思うのは、愛おしく思うのは、自然なことであるはずだ。

雪の降らなかった空を、射抜くように見つめる。

お前に、なのはを奪わせたりはしない。
なのはは、私が護ってみせる。

なにもとらせやしない。
灰の雲で覆われた空を睨んで、誰にでもなく、そう誓った。





〔以下だそく〕
なんて無理やりな終わらせ方なんだ!!
フェイ→なの?かな。フェイトさんはなのはさんはぁはぁくらいがちょうどいいとおも(
次はそんなのにしようかなあ。多分。

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