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『海と空の境界線』

ssです!はんぱなく短いです!
CPなのフェイ年齢不明。でもヴィヴィオがいないんで六課できる前で管理局入ったちょっと後みたいな?(訊くな
では追記よりどうぞ!









深夜…というには、まだ不十分の夜中。

満天の星空は綺麗に夜の闇を彩っている。
この星の数だけ、人々の想いや絆はあって、それを護るのが私たち。
彼女はそう言う。
ならば彼女はこの星に彩られている、空そのものなのだろうか。
だとしたら、私は何なのだろう。
この数え切れない星の中の、ほんの一粒に過ぎない存在なのだろうか。

「寒くないの? ―フェイトちゃん」

耳から、脳へ。
伝う旋律はいつもと変わらず。

「うん、大丈夫。なのはこそ、平気? 寒かったら、中へ入っていいんだよ」
「…平気。フェイトちゃんから離れた場所に、温かい所なんてどこにもないよ」

耳から、脳へ。そして、頬へ。
赤く染まるそれを隠すように、私は天を仰ぐ。
なのはがくすりと笑うのが分かる。そして私に近づいて、温まった、なのはの匂いがするストールを掛けてくれた。

「なんか、久しぶりな気がするよ。フェイトちゃんと、同じ空を見るの」
「そうだっけ?」
「うん。でも、不思議だよね。
幾ら日々を積み重ねたって、フェイトちゃんと一緒に飛んだ空は、掠れることすらなくぜーんぶ覚えてるんだもん。
ほんと、不思議」
「なのは…」

星が煌く。
なのはの瞳は、それを映して光る。

「ありがと、なのは」
「あったかくなった?」
「熱くなりました」
「ふふっ。何より」

星が輝く。

流石なのはというべきか…。
変な考えを見破られたのだろう。背中だけで分かるものなのかな?
私だったら背中どころか数メートル数百メートル離れてても分かる自信はあるんだけど。
正直解消できるかどうかは、分からないが。
偶に本能で行動してしまうから、気をつけないとなあ…。

「なのは。好きだよ」
「軽率な発言は慎みなさい、フェイト執務官。貴女らしくないですよ」
「私らしい…か。どんなのかな? 私らしいのって」
「ん~…。何だろ。海って感じ?」
「え?」

海と空の境界線。
なのははそれを見つめ、続けた。

「空を支えてくれるの。同じ色で、優しく」
「………」
「私が泣いてるときは、一緒に泣いてくれて。私が笑ってるときは、一緒に笑ってくれて。
悩んでるときも、苦しいときも、いつも一緒に居てくれる…」
「当たり前だよ…。だって」

私の言葉を遮ったのは、白く細い一本の指。
一体幾度この指に救われたことか。なんてことを考えてしまう。
なのははにっこりと笑った。

「?好きだから??」
「う…。うん」
「だったら、フェイトちゃんらしく、ね。
私を染めて。フェイトちゃん色に。いつもみたいに、ゆっくり、太陽が昇るみたいに」
「私、いつもそんな感じなの?」
「そーだよ。気付いたら染められてるの」

ぽすん、と私の胸に収まったなのはは、冗談めかしてそう言った。
なのはの背中に腕を回し、包むように抱く。
この、華奢な身体が、あの幾千もの星を抱えているのか…。

「じゃあ、なのはも、なのはらしく…。
いつもみたいに可愛いトコ、一杯見せてよ…?」

雲なんかで隠さないで。雨なんて降らせないから。
私が海だというのなら、精一杯、なのはを支えてみせるから。

「いやーだ。
私が見せるんじゃイヤ。フェイトちゃんが引き出すの」
「ふふっ…。りょーかい、お姫様」

甘くとろけるキスをして。
星の見守るこの夜空の下で。
星たちが嫉妬するような、そんなキスを。


End.


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