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……orz

謝罪の言葉しか浮かばない…

いや、書いてます、最終回。
半分、いや三分の二できてます。

でもまとまらないかんべんして

というわけで(

今回の小説はあれです、息抜きです(´・ω・`)
すみません石をなげないでくださいごめんなさい

パラレル短編(?)です。
えっと、注意です。
フェイトが死にます。
フェイトが死にます。

大事なこと(ry

あとすずかが死にます。
なにがしたいんだ漏れは

あ、一応。
ヤンデレとかじゃないです。

じつはちょっとやってみたかったんだ死ネタ。
とかいったら殴ります?
あ、殴らないでください痛いんで(何なんだ

というわけで(二度目
追記よりssです。

死ネタだいじょぶな人だけどうぞ。
別に殺人シーンとかないです念のため


誤字訂正→誤:アリサが死にます 正:すずかが死にます












光る瞳の眩しさは、
思い出すだび心を揺らした。

「なんや? そないなとこでぼうっとしおって」

私の運命が動く瞬間は、
いつもどこか心の奥でそれを必死に私に知らせようとしていたのではないだろうか。



私の世界で、
小さな世界で。






<海の雫>






夏の、とても暑い日の出来事だったような気がする。
海辺で散歩をして、水を掛け合い遊んでいた。
日常の優しさに気付き始めて、隣の存在の大切さを実感して、そんな日。
笑顔の耐えない生活と、何もかもが上手く行き過ぎた世界。

永遠、という愚かな言葉を心のうちに浮かべ始めたのも、その頃からだった。


彼女と出会ったのは、小学生のとき。
友達も出来て、家族とも程なく充実している生活を送っていた私に、彼女の存在は大きな影響を与えた。
妙な時期に転校してきたその子とは、最初は全くと言っていいほど気が合わず、私が話しかけても無視や曖昧な一言で交わされ、当時の私が言う『友達』になれるかといったら、かなり難しいのではないかと思えた。

しかし、私は何故かその子のことが気になった。
気になって仕様が無く、私は何度も何度も、その子へめげずに話しかけることを続けた。
そして、何度も話しかけて、やっとその子と昼食をとるような仲にはなれた。
そこからは、早かったような気がする。
彼女は私にぽつぽつと、複雑な家庭事情を話してくれた。
自分はとある家の養子だったということ。
しかしそこの一家は事故で死んでしまい、自分だけが残ったということ。
その時その事故を起こした関係者が、同情心からか自分を引き取ってくれたこと。
私はその時、涙が止まらなかったことを、よく覚えていた。
そして、この子と本気で、友達になりたいと思い始めたのは、その時から。

私はその子に沢山の幸せと笑顔をあげたいと思った。
学校の楽しさや、外の世界の面白さ、空の色の綺麗さや、海の偉大さ、とにかく私が知っている全ての幸せをその子と共有したかった。
段々と見せてくれるその子の笑顔に、私は胸が焼けるほどの喜びを覚えた。

初めて名前を呼んでくれた日は忘れもしない。
彼女も泣いていた。私も泣いた。

中学に上がる頃、彼女はすっかり以前の彼女とは違う姿になっていた。
控えめな笑顔に、穏やかな、それでいてはっきりとしている性格に惹かれる人間は少なくなかった。
もう、私の役目は終わりかもしれない。
そう思っていた。

しかし、中学生の終わる最後の春。
私は彼女に告白された。
最初は、彼女が何を言っているのか分からなかった。
ただ、『好きだ』という言葉と、彼女の真剣な眼差しだけが私の鼓動を酷く速くさせた。

その鼓動が、恋の証だと知ったのは、それから少し後のことだった。

そして、私と彼女の心が通じ合い、二年。
高校二年の夏。

煩い蝉の鳴き声と共に、
彼女はこの世を去った。


何が起こったのか理解が出来ないまま、私はこうして四年の月日を過ごした。

今日は彼女の命日。
本当に彼女が死んだのか、それが実感できずにいる私が、毎年やって来るこの墓石の前で、今日も短い黙想をしていた。

その帰り道。
コンビニで買ったミネラルウォーターを握って、私はガードレールに腰掛けていた。
海が良く見え、風も当たるそこは、滅多に車も人も通らない道だった。
ボトル越しに感じる水の冷たさが、猛暑を少しだけ和らげてくれる。
水を飲んで、息を吐く。

私の隣に、今も彼女の温もりがあるような、そんな気がしてならなかった。

そんな、心ここに在らずな状態であった私は、横から聞こえた足音と声に、死ぬほど驚いた。


「なんや? そないなとこでぼうっとしおって。
事故に遭ってもしらんよ?」


驚いて、振り向く。
その女性は、ショートカットの髪を靡かせ、私の後ろに立って不敵に笑っていた。
私が呆けていると、その女性は私の持っていた水を奪い取り、あっと言う間に空にしてしまった。

「あ……」
「ん? ああ、すまんな。喉渇いてたんや。
後で新しいの買ってやるけえ、許してな」

その女性の笑顔は子供っぽく、しかし雰囲気は大人びていて私よりも少し年上に感じられた。
私が呆けたままでいると、その女性は私の横にどっかり腰掛けた。
そして、太陽のような笑顔を見せて、景色を眺めて言う。

「いいトコやよな、ここ」

無言でいる私に、彼女も無言になった。
微笑んで、私に向けた視線を海へと向ける。

「あそこの海にはなあ、伝説があるんやで?」

だから、そんなことを唐突に言われたときには、私は再び驚いた。

「昔から伝わっとる、千年に一度しか起きへん言われとる伝説や。
ほら、そこの崖あるやろ?
あそこにある洞穴の奥でそれが起こるんやって」

女性が指したその崖は、ここからだと見ることがやっとなほど遠くにあった。
洞穴も、針の糸を通す穴のようにしか見えない。
私は何度かこの海を訪れたことがあるが、伝説なんてものがあるなんて全く知りもしなかった。
彼女は笑顔のままで、その言葉が真実なのか偽りなのかさっぱり分からない。

「なあ、自分、名前は?」

透き通った藍の瞳。
私は小さな声で、それに答えた。

「……なのは。高町、なのは」

何故か、私はその名前を以前ほど好きではなくなっていた。
一番その名を呼んで欲しい人が、もう二度と呼んでくれなくなってしまったからなのか。
しかし、その名を私が口にするたびに、胸に宿るのは、苦しみでなく悲しみであった。

「ほう、ええ名やな。
ウチははやて。八神はやて、や。
宜しゅうな、なのはちゃん」

彼女、八神はやては、それだけ言い残すと、私の前からひらひらと去っていった。
私の前には空のペットボトルだけが残る。

私は頭上で飛行機雲が作られていくのを、静かに見守っていた。


そして、午後。
とある喫茶店の中、私は友人と待ち合わせをしていた。

時間まで後八分ほど。
私がアイスコーヒーを啜っていると、店のドアが鐘の音を鳴らした。

「あ~、暑かった。油断したら溶けそうな暑さね、今年の夏は」

幼馴染の、アリサちゃん。
小さい頃からの親友で、何をするにも一緒だった。

アリサちゃんも、四年前のこの日、恋人を亡くしていた。
夏祭りの帰り、私達はいつものように帰宅するはずだった。
事故を起こしたのは、アリサちゃんの執事。
その人に非は無く、原因は相手トラックの飲酒運転であった。
新聞の片隅と一部のニュースで取り上げられ、以来その事故を知っている人間もほとんど居なくなった。

私とアリサちゃんは、家が近かったという、それだけのことで生き残った。
アリサちゃんの執事は一命を取り留めたが、その車に乗っていた二人は即死だったそうだ。
人はこんなにも容易く死んでしまうものなのか。
それが痛いほど感じられた。

私がアリサちゃんと会うのも、今では夏のこの日だけだった。
それぞれがそれぞれの道に進み、叶えたかった夢、知らない世界と戦い、それぞれの人生を歩んでいる。

「全く、蝉が煩いったらありゃしない。
あんたはよくそんな涼しそうな顔でいられるわね」

私の前の席に座り、手で顔を仰ぐアリサちゃんは本当に暑そうだった。
頬に垂れる汗を拭い、アリサちゃんは店員にコーヒーとアイスを頼んでいた。

「私はもう冷房で大分涼んだから。
はい、ハンカチ」
「ああ、悪いわね」

私のハンカチを受け取ったアリサちゃんは、それで頬を拭うと、窓の外に見える積乱雲に目をやっていた。
私はアイスコーヒーの残りを飲み干す。

「もう、四年も経つのね。
あんまり……実感は出来ないけど」
「うん……
時が、止まっているような錯覚、って言うのかな?
上手く言えないけど、世界から取り残されてる感じだよ」

アリサちゃんが汗を拭い終えた。
店員がアイスコーヒーを運んでくる。
氷と氷が擦れる涼しい音が響いて、硝子を滑る水が机を濡らした。

「あんたにそんなこと言わせるなんてね。
確かに、そうかも。あたしも、ぽっかり生活に穴が開いた感じだわ」

アリサちゃんはコーヒーを凄い勢いで飲んで、直ぐに氷だけにさせてしまった。
次に運ばれたアイスも直ぐに食べてしまう。

「本当なら、今、ここに……」

私が、隣の空席を見つめた。
誰も居ない、店の空調で冷やされた、冷たい椅子。

「…………」

笑いあった日々も、温かい時間も、ここには無かった。
蝉の鳴き声が木霊する。
どうして、こんなにも、平常でいられるのか、分からない。
泣いて、喚いて、嘆いてしまえば、どんなに楽か。

どうして彼女なの?
どうして彼女が死ななければならないの?
どうして私じゃなかったの?
どうして彼女は死んだのに、私はまだ生きているの?

音を鳴らす時計は、音を出すだけで針は一秒も進まない。
あの日の、あの瞬間から、停止したまま。

だから、だからなのかもしれない。
私はまだ、朝起きたら彼女が居る生活に、戻れると思っているのかもしれない。
きっと、この先、死ぬまでそう思っているに違いない。
それは、前に進めない代償として、私に考えることを、理解するということを強いらない。

なら、それでいい。
そう思った。


『――あそこの海にはなあ、伝説があるんやで?』

「……!」

私の耳の隣に、その声は響いた。
頬杖を突いていたアリサちゃんが、私の様子が変わったことを悟ったのか、空から私に視線を移した。

「今日、ね。
お墓の帰りに、変な人に会ったの」
「変な人? なに、チカン?」
「ううん、そういうんじゃなくて、女の人なんだけど……」

私はアリサちゃんに、今日出会った女性のことを話した。
アリサちゃんは特に興味なさそうだったが、それでも私の話をきちんと聞いてくれていた。

話が終わると、アリサちゃんは上の空だった私をじっと見つめ、一言言った。

「また、会いたいの? その人と」
「……どう、だろ。よく分かんないや」

でも、あの人と会った瞬間、ほんの一瞬、私の止まった時間を動かしてくれるような、そんな気がしたのだ。

「そう。なら、いいわ。
私はそろそろ帰るけど、あんたはどうするの?」
「私も、もう帰るよ。
電車、もう出ちゃうから」
「そう……」

アリサちゃんはまだ何か言いたそうだったけど、黙って伝票を持ってレジに向かった。
アリサちゃんの切なそうな瞳が、少しだけひっかかったが、私も進むアリサちゃんの後を追う。

少し黒ずんだ氷が、太陽の光を浴びて、光っていた。

会計を終え、私は自宅に向かった。
電車の揺れは睡魔を呼び寄せ、私はそのまま眠気に任せて寝てしまった。
私は、彼女の夢を見たことが無い。
夢自体あまり見たことが無く、会えるのなら夢だろうがなんだろうが構わないと思っていた私にとって、それは残念なことでもあり、現実から離れすぎてしまわない手立てにもなっていた。

あっと言う間に目的地に着き、私は伸びをして駅を出た。
高校を出て直ぐに就職先も決まり、もともと理数系が得意だった私は、仕事場でもそこそこ活躍することが出来た。
彼女の命日である今日だけは休暇を貰っている。

「ただいま」

両親の店を継ぐことを考えたこともあったが、偶にうちの店に来てはケーキをほお張っていた彼女の笑顔を思い出してしまうと、ケーキなど作れないだろうと思って止めた。

「おかえり、なのは」
「うん、お父さん。お母さん」

会社に近いマンションに引越しをしたが、この日だけはこの家に帰ることに決めていた。
そのたび、家族の笑顔に包まれる。
嬉しさと同時に、申し訳ないという気持ちもあった。
それでも甘えてしまうのは、まだまだ自分が子供だからなのか。
何時になったら大人になれるのか。少し不安にもなる。

「そうそう、さっき電話があったのよ。なのはは居るかって。
知らない人だったけど、掛けなおしてみる?」

久しぶりに家庭の味を堪能している時、お母さんはそう言った。
私は曖昧に返事をしたが、もしかしたらという期待が胸を躍らせた。
アリサちゃんの質問に、今ならはっきりと答えられるかもしれない。

私は、彼女に、八神はやてさんに、会いたい。


二三回のコールの後、相手はその声を発した。

「ああ、なのはちゃん?
ウチやウチ、はやて。覚えとる?」
「うん、覚えてるよ。
それより、なんでうちの番号が分かったの?
しかも実家の……」
「なはは、なんでやろな? 知りたい?」

茶化すような声だったが、私は何故か穏やかな気持ちになっていっているのが分かった。
この人と言葉を交わしていると、安心できた。

「うん、知りたいな」
「じゃあな、明日会おうか。
場所は今日会ったとこと同じ場所や。
都合のええ時間とかある?」
「明日は……」

仕事だ。
しかし、明日は午前からなので、夕方には帰れる。

「六時、くらいかな」
「ほんなら、明日六時な。
その時間帯やと、綺麗な夕陽見られるかもな。
ほんじゃ、さいなら~」

何がそこまで私を引き付けているのか、全く分からない。
ただ、あの深い藍の瞳に、私は何かを見つけたのかもしれない。
うっすらと感じる、実態の無いそれは、私を動かすには充分なものだった。

切れた電話を眺める。
私も、あんな風に笑えるだろうか?

翌日は、いつもより時間の流れがゆっくりだった。
両親に別れを告げ、出勤して、いつものデスクワーク。
同僚に様子が変だと何度か声を掛けられた。
そんなに表に出るものなのかと少し驚いた。

約束の時間には、予定より遅れてしまった。

「ごめん、思ったより遅くなっちゃった」
「ええって、ウチもさっき来たとこや。
それに、遅れるってのも分かっとったし」
「え?」

私はそれに、何故かという疑問を投げかけようとしたが、それより先に彼女は座っていたガードレールからひょいと飛び降りた。

「あ、そうやこれ、昨日の」

そして、持っていたミネラルウォーターを渡される。
私が買ったものと同じだった。

「それでええよな?
さて、じゃあそろそろ行く?」
「行くって、どこに?」
「何や、決まっとるやろ?」

彼女はすたすたと歩いて、顔だけ私に向けて、言った。

「伝説を見に、や」

それだけ言うと、彼女はまた歩き始めた。
私もそれに付いていく。
海に下りる階段に辿り着くと、彼女は足場の悪いそこを慣れたように進む。
私も、おぼつか無い足取りで、何とか下っていった。
波の音、磯の匂い、砂浜の感触。
何もかもが懐かしく、辛かった。

「ほら、あっちや。ぼうっとしてると、置いてくで?」

昨日彼女が言った崖はここからだと少し遠い距離にあった。
運動が昔から苦手な私は、その距離に怯みはしたが、彼女の背中を追いかければ、なんとかなるような気がした。
ちらほらといた人も、その崖の近辺に行くと全く人の気配すら感じられなくなった。
そして、洞穴が見える。

「わ……」

思わず息を呑んだ。
遠くからだと本当に小さな穴だったそこは、実際に目の前に立つと、かなり大きい物で、私の身長の遥か上をいっていた。
彼女は何も言わず、ただ私に微笑んで、中に入って行った。
ぬかるむ石に苦戦しながら、彼女が足を止めるまで、私は彼女に付いて行けた。

「ここや」

彼女が足を止めたそこは、想像していたクリスタルの結晶とか、古代都市とか、そういうものは全く無い、本当にただの洞穴の中だった。
暗くてじめじめしたそこに、本当に伝説などあるのだろうか。

「さて……
ええか、なのはちゃん。
今から、ウチとなのはちゃんは別の世界に入るかもしれん。
ほんまにその伝説が起きるか、保障もない。
それでも、なのはちゃんは、ウチを信じてくれる?」

真剣な、眼差しだった。
出会ってから、僅か二日。
その短期間で、どうしてここまで、この人のことを信頼出来てしまうのだろうか。
私は頷いた。
それと同時に、彼女は懐中電灯の明かりを消す。

闇が広がった。
何も見えないそこで、私は汗を掻いた掌を握る。






そして。





『―――……なのは』




一瞬、
幻聴かと思って、


『なのは……』

耳と、目を、凝らした。

「……フェイト、ちゃん?」

周囲は、黒ではなく、白だった。
そして、遠くに見える人影。

『なのは……久しぶり。
元気だった?』
「フェイトちゃん……!? フェイトちゃん――!!」

私は我を忘れた。
これは、夢なのか。

『御免ね……
私、結局なのはに、何もしてあげることが出来なかった。
最初から、私はなのはに甘えてばかりだった』

抱きしめてくれる、フェイトちゃんの腕。
その声、温もりは、偽りのものではない。
そう、感じた。

「そんなっ、私こそ、フェイトちゃんに、もっとしてあげたいこと、いっぱいあって……!
なのに、フェイトちゃん……!」
『うん、ごめん。
長くは、こうしていられない。

だから、ね』

フェイトちゃんが私の髪を撫でるように触った。
溢れ出る涙は止まらない。

『確かめたかった。
そして、終わりにしたかったんだ』

フェイトちゃんの表情が変わる。
私は、フェイトちゃんが言おうとしている言葉が、分かっていた。

『いつまでも、なのはを苦しめていたくない……
だって、私は、もうなのはを笑顔にすることが、出来ないんだから……』
「フェイトちゃん……」

『……なのは。
ありがとう、なのは。
私を救ってくれて、私を愛してくれて、ありがとう。

ずっと、ずっと、大好きでした。


だから……




さようなら、なのは』





零れた一筋の涙を、
私は――……















―――身体の温もりも、言葉の欠片も、何一つ、私は忘れてはいなかった。

思えば、フェイトちゃんが居なくなってから、私は初めて泣いた。
泣くということは、本当にフェイトちゃんが私の前から消えてしまったことを認めたような気がして、怖かったから。

止まりそうに無い涙は、私の頬を伝って、地面に零れていた。

「……でやった? 伝説は、見られたか?」
「うん……
はやてさんも、見られたみたいだね」
「ああ……
初めてなんやで、これ見れたの……
ほんま、参ったわ」

きっと、彼女は分かっていたのかもしれない。
私が恋人を亡くしたこと。
私がそれを信じ切っていなかったこと。
だからこそ、彼女は私に声を掛けたのかもしれない。

それは、とてもありがたいことで、そして、奇跡に近かった。

洞穴を抜けると、世界は赤く染まっていた。
夕陽が彩る海は、この世の色とは思えないくらい、綺麗な色をしていた。

「こりゃ、いよいよ天国に来てしもたかもな」
「それ、洒落にならないよ、はやてさん」

笑い合いながら、私達は海を眺めていた。
綺麗な、綺麗過ぎる世界に、罪など何もないと思った。

帰ると、一本の電話が私を迎えた。

相手はアリサちゃんだった。
アリサちゃんから電話が来ることは滅多に無いので、私は何があったのか心配になってしまったほどだ。

「どうしたの? 電話なんて、珍しい」
『ええ、一々電話するのもどうかと思ったけどね……
幽霊って、本当に居るのね……』
「はい?」

アリサちゃんはなにやらその後もぶつぶつと呟いていたが、何を言っているのか全く分からなかった。

その後、私とはやてさん……いや、はやてちゃんは、暇を見つけては会うようになっていた。

「ああ、電話番号?
忘れとったなあ。というか、まだ気付いてへんの?」

私はなんのことか分からず、首を傾げた。
すると、はやてちゃんは笑いながら、

「なのはちゃんの勤め先の会社、ウチもそこで働いとるんよ」

と言った。
私は心底驚いた。
全く気付いていなかったのだから、無理も無い。

「ついでに言っとくけど、はやてさんもよしてや。
ウチら同い年なんやから。なんか老けた気がして嫌やわ」

そういうわけで、はやてちゃんとは会社で一番の親友となっている。


フェイトちゃんが居なくなってしまったことの傷が、全て癒えたわけでは、決して無かった。
しかし、生きているのかどうかすら分からない、時の止まった生活は、もう送っていない。
私は、今を生きている。
きっと、フェイトちゃんも見てくれている。
そう思いながら。




――フェイトちゃん。

私も、私を立ち直らせてくれて、ありがとう。
好きだと言ってくれて、ありがとう。


私は、貴女のことを、愛しています。

世界で一番、大好きです。






End.



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